上映中の映画『純喫茶磯辺』は、脱サラ開業の典型的な失敗が描かれているのでお薦め!
私は映画が大好きです。
それもレンタルビデオではなく、映画館で観るのが好きで、いつも年間120本を目標にしています。
その中のお薦め映画は自分の個人サイト<小久保達.com>でも紹介しています。
(私の最近のお薦め映画を知りたい方はアクセスしてみて下さい・・・いないと思いますが・・・)
昨日(7/24)、テアトル新宿で『純喫茶磯辺』を観ました。
(テアトル系の映画館は水曜日は男女とも1000円になるからです)
私の5段階評価は★★★★。
出演者やあらすじ、観た人の評価などは映画専門サイト<Movie Walker TOKYO>を参照して下さい。
女房に逃げられ、高校生の娘(仲里依紗)と暮らしている怠け者のサラリーマン(宮迫博之)が、父親の遺産が入って「このお金でなんとか人生をやり直そう」と考えます。
ところがこのダメ親父が出した結論は喫茶店。
未経験の素人がいきなり喫茶店を始めたことによるドタバタが描かれていきますが、最後は
この店が廃業して空き店舗に「テナント募集」の看板が掛けられているところで、この映画は終わります。
つまり、『純喫茶磯辺』は全編が<サラリーマンの脱サラ開業失敗顛末記>になっているのです。
私が当Blogで書いている典型的な失敗要因を、<お説教>や<ウンチク>無しに、笑いながら(時にはジワッーと泣かせながら)自然と判らせてくれる内容構成になっているのです。
全てのビジネスの成否は<動機>にあります。
このダメ親父は
「つまらないサラリーマンなんか早く辞めたい!」という退職動機や、
「なんかかっこいい商売でも始めて人生を変えたいなぁ」という独立動機を
起業動機と思い込んでしまいます。
このダメ親父が自分が始める商売を喫茶店に決めた理由は「可愛い娘をアルバイトに雇って、その娘と結婚するような展開になるかもしれない、という妄想のような願望だったのです。
(これも現実にはよくあるコトです)
喫茶店という商売が好きでもなければ、経験も無かったのに始めてしまったのです。
それでもこのダメ親父が喫茶店を開業できたのは「お金が有ったから」です。
(親から貰ったお金で起業して失敗するのも現実によく有ることです)
金さえ支払えば<開業屋>がすべてのお膳立てをしてくれます。
だから、思い立ってから短期間で開店することは簡単にできます。
しかし、「若くて可愛いバイトの子と何とかなるかもしれない」という動機で開業した商売は、
当然のように、「冴えない中年男にはその可能性が皆無である」ことに気づけば、その時点でもうその商売を続けていく気力が萎えてしまいます。
喫茶店の仕事が好きで始めたのではないのですから、可愛い娘がバイトで来てくれなくなれば、毎日がやはり単調で面白くない毎日になってしまいます。
そして「これならサラリーマン時代と大して変わらない」ということに気づきます
だから、自分から放り投げてしまうのです。
映画そのものは、ダメな父親と離婚してホステスとして働いている母親との間に立って、両親と3人で暮らせる日を夢見る女子高生の娘と、ダメな父親とのほのぼのとした関係を描いた家族ドラマです。
私はこの映画で初めて知った娘役の仲里依紗のファンになってしまいました。
7月5日に公開したばかりなので、まだしばらく上映は続くと思います。
本当にお薦めの映画です。
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